ドーベルマン

パリの銀行を荒らしまくるドーベルマンと名乗る強盗とその一味。次々と襲撃し、鮮やかな手つきで現金をかっさらっていく。
なんと言っても個性派集団。洗礼を受けたその日に銃(しかも44マグナム！)を手に遊んだ悪漢ヤン“ドーベルマン”ルパントレック。その恋人にして爆破スペシャリスト(聾唖者！)のナット・ラ・ジターヌ。腕っ節と自然を愛することなら誰にも負けない“闘犬”ジャッキー(ちなみに愛犬の名はゴジラ！)。沈着冷静片手に聖書片手に拳銃の“神父”エリー。銀行強盗実行中も、妻からの電話はちゃんと受けるキレ者“ムス”ジャン＝クロード。狙撃手としての腕は一流だけど、脳みそが半分解けてる(？)イカレジャンキーのマニュなど総勢8名。これだけで観たくなるっしょ？キャラクタの設定がキャッチーだ。劇場公開のとき「フランスのタランティーノ」って前評判だったことを思い出す。最低最悪の狂暴刑事“警察バッチを付けた悪魔”クリスチーニの悪いこと悪いこと。なぜ今まで警察をクビにならなかったのか。見事な怪演。一方、ヤンはストイックで寡黙、渋い。オープニングのドーベルマンCGに期待が膨らみわくわく、劇中音楽が気分を盛り上げ作品に奉仕する。あっという間にラストへ到着。