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主に本と映画のライフログ

2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

V フォー・ヴェンデッタ

近未来の全体主義国家イギリス。ディストピアもの。人民は声をなくし、大勢に流されて生き死んでいく。少女イヴィーは仮面のアナーキスト“V”と出会い、世界の在り方に向き合う。 政治思想版『ソフィーの世界』。“コドモ”を導き、知へ誘う“オトナ”がほぼほぼ…

七人の侍

“世界のクロサワ”の言わずと知れた不朽の名作です。ずいぶん久しぶりに再鑑賞しました。当然のように面白いわけです。さすが、よくできてるなあ……。映画に求められるすべての要素を過不足なく盛り込み、破綻していないという奇跡。観てない人はとにかく観て…

ニック・オブ・タイム

ヒッチコック『知りすぎた男』のリメイク。『24』のキャッチフレーズ「事件はリアルタイムで進行する」は本作にも当てはまる。ジーン・ワトソン(ジョニー・デップ)は普通の父親、税理士。刺客に選ばれた必然性が薄い(同様のタイムリミットサスペンス『フォー…

乱視読者の英米短篇講義

第55回読売文学賞【随筆・紀行賞】受賞。『英語青年』連載。掲載誌が掲載誌なだけに、まさに“短篇講義”だ。たくさんレビューを読みたい人には不向き。筒井康隆『短篇小説講義』における短篇解釈への異論などもあり、なかなかに刺激的である。 UK: ジェイムズ…

WWEオフィシャルサイト日本版

WWEオフィシャルサイト日本版 まだ“UNDER CONSTRUCTION”けど、来春を目処に充実させていくとのこと。楽しみがひとつ増えた。

デイライト

デザスター映画。マンハッタンとニュージャージーを結ぶ海底トンネルで事故が発生。陸の「ポセイドン・アドベンチャー」。 基本が待ちの姿勢だからつらい。打開策をがんがん打ち出して攻めの姿勢に回らないとエンタテインメントとしては弱い。超人的な活躍と…

殺しの時間-乱視読者のミステリ散歩

ひまつぶしにもブックガイドにもぴったり。若島さんのレビューはそそる、読みたくなる。好きな小説を並べてみると、同じ翻訳者であることが多い。ぼくらは作者の意図や文体などを翻訳者のフィルタを介して享受する。それだけに本を読む上で重要な要素のひと…

TOKYO GAME SHOW 2006

TOKYO GAME SHOW “「NINTENDO DS」で読書” というブース。トキメキを隠し切れない。新しい電子書籍のプラットフォーム?普及したらハンパない。ケータイも負けてらんない。 PSPではGPS機能を使った「みんなのゴルフ場」がイカス。ポテンシャルは高し。乗っけ…

グラックの卵

アンソロジー“未来の文学”第1弾『ベータ2のバラッド』に続く第2弾。「見よ、かの巨鳥を!」「ギャラハー・プラス」「スーパーマンはつらい」「モーニエル・マサウェイの発見」「ガムドロップ・キング」「ただいま追跡中」「マスタースンと社員たち」「バーボ…

短編小説のアメリカ 52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史

アメリカ短編小説の歴史。具体的な裏情報を駆使した事情通による手引きです。年刊のアンソロジーを根拠にアメリカ文化を読み解きます。 「翻訳家の解説書(レコメンド本)やエッセイにはずれなし」は定説です。特に青山南についていえばガチ。何かしら役立つ情…

Wa-Shoku China haruno (六本木)

Wa-Shoku China haruno スペシャル中華御膳。小鉢がたくさん。少量の一皿ずつが合わさっておなかいっぱい。こざっぱりとしたセンスよい味付け。調子に乗って食べ過ぎちゃいそう。 食前の図。 食後の図。

トゥパック レザレクション

HIPHOPはよくわからん。よって本ドキュメンタリもどこまで本当でどこまで補足なのか見当がつかない。経歴の怪しげな部分やファンの女性に肛門性交を強要したとされている部分はモニャモニャごまかされた気がする。しかしあのバンダナの巻き方はかっこいいの…

ラーメン屋秀 (赤坂)

ラーメン屋秀 ラー玉750円と明太子ごはん300円。 豚骨スープに背脂、如何にも博多ラーメンな激細麺。焼豚はさっぱり。コクがありつつ、品もある。美容院と見まごうこじゃれた内装にイームズの椅子。 帰り道で気になった喫茶店。イカス。

愚者は怖れず

マイケル・ギルバートの本邦初訳。戦う校長先生ウェザロールが組織犯罪に立ち向かう。といってもアクションは皆無。人脈と行動力だけで真相に迫る。読んでいたときのイメージキャラクタはデンゼル・ワシントン。腕がなくなる人、爆発する人など捜査の過程で…

トゥルーマン・ショー

丁寧に作られたメタ・フィクション。創造主と創作物の話。P.K.ディックの諸作を連想した。守られた箱庭に暮らす住人が外の世界の存在を感知したときにどう行動するか。ひとごとのエンタテインメント、いつも観ているテレビ番組と比較して「今のテレビ、似た…

ワイルドシングス

マット・ディロン、ネーブ・キャンベル、デニス・リチャーズ、ケビン・ベーコン、ビル・マーレイという今観るとかなり豪華なキャスト。ちょっぴりセクシーでスリリングで、展開が二転三転するサスペンスをお望みの方に最適な1本である。ラストで誰が笑うかは…

パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト

「クラーケン」は蛸ではなく烏賊。周囲の話し声を聞くと、勘違いしている人が多かった。前作に比べ、いささかメリハリが欠けていたように思う。長かった。3度落ちかけた。そのわりに続編待ちの中途半端な終わり方はいかがなものか。ジャック・スパロウ(ジョ…

元気なぼくらの元気なおもちゃ

1) リッツ・ホテルよりでっかいクラック 2) 虫の園 3) ヨーロッパに捧げる物語 4) やっぱりデイヴ 5) 愛情と共感 6) 元気なぼくらの元気なおもちゃ 7) ボルボ760ターボの設計上の欠陥について 8) ザ・ノンス・プライズ ウィル・セルフ最高。3)と5)はよくでき…

六本木カレーハウス (六本木)

六本木カレーハウス 〒106-0032 東京都港区六本木3-15-16 TEL:03(3588)1819 営業時間:AM11:00〜PM7:00 定休日:日祭日 上野精養軒の支店?なんだか懐かしい味。

バッド・ニュース

おひさしぶりのドートマンダー(だいぶん髪がさびしくなっている模様)。ミステリアス・プレス文庫とハヤカワ・ミステリ文庫を行き来してるのはなぜだ。 今回は期せずしてほかのチームとの連係プレイ。ドートマンダー側はおなじみのアンディ・ケルプ、タイニー…

トルーマン・カポーティ〈下〉

「白と黒の舞踏会」から『叶えられた祈り』そして死まで。晩年のカポーティはドラッグとアルコールで体はぼろぼろ。人間関係も「ラ・コート・バスク」事件で破綻し、心の拠りどころもなくしている。道化として生きるしなかないつらさ。友人知人の誰もがカポ…

ダークライト/暗黒の女戦士

ダークライト/暗黒の女戦士 ★☆☆☆☆ ざっくりダークに仕上げました、的な荒技。制作者もあえてやってる。悪い奴はおものすごくわかりやすい悪人顔。斬ったり、飛んだり、走ったり。開き直っている分、『デュカリオン』よりはいい。マッシブ。

トルーマン・カポーティ〈上〉

トルーマン・カポーティのオーラル・バイオグラフィ。上巻は出生から『冷血』まで。作家として充実していた時代。自意識過剰な天才を周囲がどう捉えていたか。多角度から照射された光。冷血 (新潮文庫)作者: トルーマンカポーティ,佐々田雅子出版社/メーカー…

ゴーストなんかこわくない―マックス・カーニイの事件簿

広告代理店アートディレクターと幽霊退治人、ふたつの顔を持つマックス・カーニイの大活躍? ブライアン・ラムレイ“オカルト探偵タイタス・クロウ”、W.H.ホジスン“幽霊狩人カーナッキ”、アルジャーノン・ブラックウッド“妖怪博士ジョン・サイレンス”などの本…

夢見るシラノ・ド・ベルジュラック

夢見るシラノ・ド・ベルジュラック ★★★★☆ 大人のファンタジー。若者が主人公だったらなんてことはない話。中年の冴えないおっさんを主人公に据え、市民劇団を舞台とした点がうまい。人生の折返しを迎えた人なら、多少なりとも頷ける部分があるのでは。わかっ…

叶えられた祈り

映画『カポーティ』公開に合わせ、本作と『トルーマン・カポーティ』が文庫化された。実在の人物をモデルにしてハイソサエティの退廃的な生活を描いたスキャンダラスな未完の遺作。ものすごい先が気になる。ここからどうハッピーエンドに持っていく気だった…

ドッジボール

金持ちジムさん、貧乏ジムさん。ピーター・ラ・フルール(ヴィンス・ボーン)の飄々としたスタイルがいい。負け犬っぷりが潔く、いっそすがすがしい。一方、ホワイト・グッドマン(ベン・スティラー)はやりすぎ。コンプレックス剥き出し、ショボイ体で虚勢を張…

アマルガムコミックス

個人的に『DCvsマーヴル』が限界。やりすぎじゃん。こういうのは同人誌でいいのでは。キャラクタの消費とイメージダウンにしかならないと思う。お子様向けなのだろうか。DCvs(バーサス)マーヴル (JIVE AMERICAN COMICSシリーズ)出版社/メーカー: ジャイブ発…

アサシン

『ニキータ』のハリウッドリメイク版。ブリジット・フォンダファンとしては押さえざるをえない、みたいな。シャルロット・ゲンズブールと共に青春時代のアイドルだった。今思うと両者とも華奢な体つきに幸薄そうな顔立ちだな……。映画自体は90年代の作品なの…

ゲット・ショーティ

犯罪小説の大御所エルモア・レナード原作。もうちょっとテンポよくしてくれたら、と思わずにはいられない。クールで映画好きな取立て屋チリ・パーマー(ジョン・トラボルタ)にのキャラクタ設定に尽きる。チリ以外は、出てくる奴出てくる奴はみんなヘタレ感漂…