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主に本と映画のライフログ

2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

シェフの災難

『キッチン・コンフィデンシャル』のアンソニー・ボーデインが送るクライム・ノベル。当然のようにリーダビリティは高く、レストランが舞台なだけに超リアル(特に厨房の中は……)。読み出したら止まらない。名前は違うけど、もしかして『容赦なき銃火』の南国…

ポップ・カルチャー年鑑〈2006〉

2005年のポップ・カルチャーを総まくり。さらに「文化デリックのPOP寄席」全記録収録。川勝&下井草の魂の叫びを聞け。知らない音楽や映像、書籍など川勝さんの範疇に今日がある人ならなんらかの発見があるはず。読む価値あり。ポップ中毒者の手記 約10年分作…

25時

読後間もない独善的キャスティング。モンティ:ブラッド・ピット、スラッタリー:ベニシオ・デル・トロ、ジェイコブ:エドワード・ノートン辺りでどうだ。スパイク・リー監督によって映画化されている本作。モンティをエドワード・ノートンが演じている。ち…

すべてを食べつくした男

実践派料理評論家ジェフリー・スタインガーテン(VOGUE誌フード・ライター)のエッセイ。料理本に載ってるレシピを試しまくり。定説の虚実をデータから解き明かす。旨いものへの執念に脱帽だ。やっぱり美味しいものが好き (文春文庫)作者: ジェフリースタイン…

ベータ2のバラッド

NWSFアンソロジー6篇+1。ベータ2のバラッド(S.R.ディレイニー)―若かりし日の習作。四色問題(B.J.ベイリー)―W.バロウズを彷彿とさせる実験小説。降誕祭前夜(キース・ロバーツ)―ナチスドイツ×イギリス連合が勝利した世界を描く歴史改変物。プリティ・マギー・…

KURA (学芸大学)

KURA 学芸大学にて。なるほど、うん。イタリアンな感じ。トマトとナスとバジルとニンニクと。かつてない旨さ。1,000円以内でおなかいっぱいカレーが食べられる幸せ。

自殺じゃない!

世界探偵小説全集(32)。ペンデルベリー・オールド・ホール・ホテルで自殺したとされる父の汚名を晴らすため(むしろ保険金をガッチリ獲得するため)、奔走する息子、娘、娘の婚約者の素人探偵3人。おなじみマレット警部は終盤に登場してしっかり事件を締める。…

99999

「99999」「悪魔がオレホヴォにやってくる」「獣化妄想」「幸せの裸足の少女」「分・解」「ノーの庭」「ネヴァーシンク貯水池」「幸運の排泄物」の8篇からなるヴァラエティ豊かな短篇集。「悪魔」「裸足」のじわじわとテンションが上がっていく感じ、読者を…

いつ死んだのか

英国ミステリ。スノッブで静かでシニカルで時折あたたか。シリル・ヘアーの語り口はなめらかでリーダビリティが高い。本作も劇的なトリックや鼓動を高めるサスペンスはないものの、ズラシのテクニックはさすが。ヴィンテージの味わいをじっくり楽しめる。少…

銘品スニーカー図鑑

カタログにすぎない。物足りない。もっと深くに切り込んでいるものを期待していた。1メーカ1冊でシリーズ化してほしいくらい。載ってないスニーカも多い。たしかに狂乱のスニーカブーム世代的には懐かしく読んだが……。願いを込めて星2つ。ザスニーカーバイブ…

鞄が欲しい―万年筆画家が描いた50のカバン遍歴

読んだ後、鞄が欲しくなった。つまりよい本ということだ。好き嫌いがはっきりしている点がいさぎよい。たとえばハンティングワールドの位置付けはバブル期を経て大きく変わった(ブランドとしては消費された)。著者にはそんなこと関係ない。ブランドやステイ…

エイリアンVS.プレデター

ほとんどコントと言ってよい。ショッカーでもなくホラーでもなくスプラッタでもない。何を目的に作られたかわからない。プレデターがやたらと人間臭い。いっそ人間は出てこないほうがよかったのでは。 エイリアンVS.プレデター 完全版 (完全限定プレデター特…

スパイ・ハード

迷スパイ、ディック・スティール(レスリー・ニールセン)登場。タイトル・バックのアル・ヤンコビックに痺れろ(80年代マイケル・ジャクソンのパロディソングを歌ってた人!!)。スパイ映画はもちろんのこと、ヒット映画の名シーンが目白押し(『007』『ザ・シー…

裸の銃を持つ男

アメリカンギャグ炸裂。馬鹿すぎる。ドレビン警部が大活躍。字幕ではわからない英語のギャグ(ダブルミーニング)が数多くあった。難しい英語ではないので俗語を知っていればヒアリングは可能だ(Beaver とか)。鑑賞後何も残らない、暇つぶしに理想的な映画。ち…

ドゥ・ザ・ライト・シング

酷暑、不満は蓄積し、そして暴力の爆発へ。理不尽な破壊がもたらすものは……。サル(ダニー・アイエロ)はなんも悪いことしてなくない?バギン・アウト(ジャンカルロ・エスポジト)、ラジオ・ラヒーム(ビル・ナン)はマナー悪くて屁理屈こねてるだけ。ていうか人…

ハスラー

60年代の俳優ってガタイがいい。細身に見えても四角形の実践型筋肉を身に付けている(逆三角形ではない)。ポール・ニューマンがギラギラした上昇志向の若者を熱演。たしかにかっこいいんだけど、どう贔屓目で見てもロクデナシだ。ミネソタ・ファッツ(ジャッキ…

ジャズの名盤入門

太鼓判の名盤、必聴盤50枚を厳選したディスクガイド。心なしか後半に入るにつれ、擬音を多用し、温まってくる(音が沸きあがるようなグルーブ感)。思い入れたっぷりの熱い筆致がぼくも含めた初心者に最適かもしれない。いくつかの音源を聴いてみたくなった…

私的ブランド論―ルイ・ヴィトンと出会って

秦郷次郎さんがルイ・ヴィトン・ジャパンを設立し今日の繁栄を見るまでの軌跡。老舗が新しいことを手がけるのはよくも悪くもたいへんなのだろう。ルイ・ヴィトンのフィロソフィを整理してまとめたもので、社員教育によさそうな本だ。よいところばかり並べて…

官能小説家

伊藤整賞受賞作。半可通にはどうしたって「森鴎外=高橋源一郎」「樋口一葉=室井佑月」「半井桃水=津原泰水」と読めてしまう。そのことが邪魔して興が削がれてしまったが、そもそも“私小説”と読むのが正しかったりするのか。錆び付いた記憶を刺激して、文…

ブルーノート・レコード―史上最強のジャズ・レーベルの物語

次代に語り継ぐべき音楽ムーブメントを起こした偉大なレーベルの後先。初心者ですら知っているブルーノートは、JAZZファンが作ったJAZZファンのためのブランドである。長く歴史を名盤と共に振り返れ。おすすめレコードを記した本ではない。その手を求めるな…

スペースボール

奇才メル・ブルックス監督が手がけた『スター・ウォーズ』のパロディ。メタフィクショナルなギャグやシモネタ。アメリカンジョークのオンパレード。リック・モラニスがダーク・ヘルメット役を好演。恐ろしくくだならない。シュワルツと共にあらんことを!ギ…

ルパン

寄り抜きアルセーヌ・リュパン『奇巌城』『813』『カリオストロ伯爵夫人』『水晶栓』など)。少年期から青年期を描く。どうせなら1作を掘り下げてほしかったが、雰囲気は悪くない。華麗な盗みや矢継ぎ早なアクションなどハリウッド的演出を期待する人には不向…