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主に本と映画のライフログ

2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

壜の中の手記

豚の島の女王/黄金の河/ねじくれた骨/凍れる美女/骨のない人間/壜の中の手記/ブライトンの怪物/破滅の種子/壁のない部屋で/時計収集家の王/狂える花/死こそわが同志 北村薫絶賛、美しきフリークス譚「豚の島の女王」。アンブローズ・ビアスの失踪…

風の歌を聴け

原作:村上春樹、監督&脚本は大森一樹、出演:小林薫、真行寺君枝、坂田明、巻上公一、室井滋、古尾谷雅人、阿藤海など。 真行寺君枝(双子のレコード店員役)の神懸り的な美貌と天使の声。巻上公一(鼠役)は劇団ひとりに見えてしかたがない。老けすぎ。古尾谷…

ファイナル・カット

記憶を記録するマイクロチップ“ゾーイ”、編集する機械“ギロチン”、編集する人“カッター”など記憶を扱う術に関してだけ軸をずらした近未来を描く。 雰囲気はあるし、役者も悪くない。エンタテインメントか、芸術作品か。どちらかに振るべきだった。痛し痒し。…

LOUNGE4

LOUNGE4 25,000円 ⇒ 10,500円 以前からちょくちょく雑貨やらインテリア小物やらを買いに行ってた店だ。目黒通りをブラついていると、店の前に人だかり。閉店セールをやっていた。店員さんに聞いたところ、移転ではなく間違いなく閉店とのこと。わりと気に入…

The Lobby (学芸大学)

CLASKA お昼過ぎに編集時代の友人とお茶した。オンライン書店対策とか最近の出版界のモードとか、なんだか懐かしめの話題で盛上がる。

Thien Phuoc (四谷三丁目)

Thien Phuoc 6〜7年前、四谷三丁目に勤務していた。その頃のランチの定番は「ティンフック」の鳥カレーだった。打ち合わせで近くを通り、フラっと寄ってみた。佇まいもメニューもさほど変わっていない。店員のお姉さんも同じ。 「おぼえてますか?」 「オボ…

インファナル・アフェア

マフィアの幹部(実は潜入捜査官)とエリート警察官(実はマフィアのスパイ)、それぞれが仮面を被った男たちの人生が交差する。トニー・レオン、アンディ・ラウ、ケリー・チャン、サミー・チェン、綺羅星の如き香港明星陣。 ブラッド・ピット製作、レオナルド・…

マトリックス

うんうん。1本目はいいねー。普通に面白い。骨子はシンプル。普通の人間だったネオが先達モーフィアスに見出され、厳しい修行を積み、過酷な試練を経て、やがて“超人”へと覚醒する。敵は圧倒的に強大で味方は少ない。努力、友情、勝利。少年漫画誌にありがち…

アンビュラス

稀代のストーリー・テラー、ラリー・コーエン監督作品(『フォーン・ブース』脚本、『セルラー』原案など)。劇場未公開。邦題サブタイトルは「地獄の殺人救急車/狙われた金髪の美女」。うさんくささがそこかしこから漂う、紛れもないB級映画。作画家のジョシ…

ステーションの奥の奥

東京駅と吸血鬼と探偵でこしらえた三題噺的な感じ。講談社が満を持して放った書き下ろし子ども向けミステリレーベル“ミステリーランド”の第十一回配本。 遅筆にもほどがありますよ、山口雅也さん。独特の世界観が鈍ってないことはわかりましたが、大人向けの…

殺しのグレイテスト・ヒッツ―アメリカ探偵作家クラブ賞受賞

世にも珍しい“殺し屋”に特化したアンソロジー。 ローレンス・ブロック「ケラーのカルマ」★★★★★ ジェイムズ.W.ホール「隠れた条件」★★★☆☆ マックス・アラン・コリンズ「クォリーの運」★★★☆☆ エド・ゴーマン「怒りの帰郷」★★★☆☆ バーバラ・セラネラ「ミスディ…

イカとクジラ

全米、NY、LA批評家協会賞を総なめ。ノア・バウムバック監督の自伝的映画。1986年、ブルックリン。かつて文壇の寵児だったインテリの父(スランプの作家、大学講師)、現在売れっ子作家(『ニューヨーカー』掲載)の母。作家の両親を持つ息子ふたり。離婚、共同…

切り裂かれたミンクコート事件

「オールダリー荘」シリーズ第2弾。本邦初訳。バーフォード伯爵邸にて、殺人パーティの悪夢ふたたび。今度のお客は映画関係者だ。 前作『血染めのエッグ・コージイ事件』よりも読みやすい。読みなれたからかしら。ミステリ初心者にもお勧め。でもってミステ…

PROMISE

その名のとおり“傾城”の美女、俊足を誇る雪国一族の生き残り、無敵の甲冑“華鎧”を持つ大将軍。3人が編み上げる神話的ラブ&アクション・ストーリー。傾城(香港:セシリア・チャン)、昆崙(韓国:チャン・ドンゴン)、光明(日本:真田広之)、無歓(香港:ニコラ…

血染めのエッグ・コージイ事件

1930年代のイギリス、バーフォード伯爵邸に集まった15人。犯人は誰だ? 解説の小山正曰く、“カントリーハウス・マーダー・ミステリー”らしい。耳慣れない言葉でなく、一般に知られている“コージー・ミステリ”でいいんじゃないかって気もする。貴族の洋館《オ…

「min.Jam」山手線デスゲーム

山手線(29駅)の先にある幻の30駅目。そこに辿り着いた者はどんな願いでも叶うという。 天野浩成、桃生亜希子、下条アトム、横山あきお、北見敏之、モロ師岡、宍戸開、板尾創路(130R)、金成公信(ハローバイバイ)、西尾季隆(丁半コロコロ、元X-GUN)、謙吾ほか…

ラッキーナンバー7

不運続きのスレヴンは友人のニックを頼ってニューヨークへ。ところが到着早々、2大ギャングの抗争に巻き込まれていく。なぜなら不運だから! 渋谷シネパレスにて。原題『LUCKY NUMBER SLEVIN』をあえて『ラッキーナンバー7』にしたわけは?セブンだと意味が…

ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲

ケヴィン・スミス監督の『クラークス』『モール・ラッツ』『チェイシング・エイミー』『ドグマ』で名脇役を務めたジェイ&サイレント・ボブがついに主役を張る! 『ET』『猿の惑星』『チャーリーズ・エンジェル』『スクリーム』『グッド・ウィル・ハンティン…

Mr.&Mrs.スミス

南米コロンビアで電撃フォーリン・ラブなジョンとジェーン。結婚後6年目の倦怠期、ふたりはお互いが同業者(プロの殺し屋)であることを知る。ターゲットは連れ合い!? アクション娯楽大作。ミッション遂行に邪魔が入ることを想定していないとか結婚前に相手の…

ブラザー・ハート

ギャング稼業から身を引き、田舎で隠遁生活を送っていた男が弟の自殺をきっかけに街へ戻る。クライブ・オーウェン、シャーロット・ランプリング、マルコム・マクダウェル出演。 なぜ映画化したのかわからない。焦点が定まらず、背骨の抜けた印象。復讐のカタ…

ティム・バートンのコープスブライド

ロシアの民話を題材に描いたストップモーション・アニメ。親が決めた結婚の前夜、森で誓いの言葉を練習する新郎。うっかり誤ってコープスブライド(死体の花嫁)と誓約を行ってしまう。 スクラップスがかわいい。ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、…

マルタイの女

女優磯野ビワコは偶然弁護士夫婦の殺人現場を目撃してしまい、裁判で証言することになる。事件の黒幕、宗教団体「真理の羊」がビワコを狙う。 女優を演じる女優。宮本信子はすごい、と改めて思った。映画自体についてはしんどかった。いつものようにユーモア…

ミンボーの女

柄の悪い人々が出入りするホテル・ヨーロッパ。経理部鈴木勇気とベルボーイ若杉太郎は、総支配人よりヤクザ対応担当者に任命された。上手くいくわけもなく。そこに民事介入暴力専門の弁護士、井上まひるが登場する。 悪者が結局は対ホテルとの闘いを貫き、徹…

ミスター・ヴァーティゴ

1927年、セントルイスの孤児ウォルト(9歳)は、イェフーディ師匠と出会った。師匠は不思議な力を持っている。13歳までに空を飛べるように仕込んでやるという。連れて行かれた先には太ったジプシー女のマザー・スー、せむしの黒人少年イソップがいた。ウォルト…

ダーウィンの悪夢

今から半世紀ほど前、タンザニアに持ち込まれた肉食魚“ナイルパーチ”により“ダーウィンの箱庭”と称されたビクトリア湖の生態系は完膚なきまでに破壊され、悪夢のようなグローバリゼーションに堕ちていった。2006年アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネ…

ノー・エスケイプ

近い未来、刑務所運営は民間事業化、ビッグビジネスとなった。2022年、反骨の主人公ロビンスは収監されるや否や脱出不可能の監獄島アブソロムへ送られた。島民たちは荒くれ者の“人食い”と呼ばれる勢力、平和に暮らす“村”に分かれて戦っている。 涙目の男レイ…

ザ・インターネット

アーウィン・ウィンクラーが制作と監督を務め、サンドラ・ブロックが走り回るアクション・スリラー。 1995年の作品だけあって、もじもじと懐かしい。WINDOWS95発売時のフィーバーからもう10年以上経ってるのね、みたいな。ガジェットに偏重した作りではない…

アララテのアプルビイ

我らがジョン・アプルビイ警部の災難。乗ってた客船がドイツ軍Uボートの魚雷攻撃を受けて撃沈。逆さまになったガラス壁のカフェデッキで大洋へ漕ぎ出す。南太平洋の孤島に漂着したまではよかったが……。 待望の初訳。例によって奇人変人がたくさん登場し、と…

ロミオ・マスト・ダイ

『ロミオとジュリエット』をモチーフとし、ブラック・ギャングとチャイニーズ・マフィアの抗争の過中にあって惹かれあっていく男女を描く。主演はジェット・リーとアリーヤ(2001年没、享年22歳)。 筋はみなさんが想像したまま。わりとベタ。虚心にカンフーと…

インデペンデンス・デイ

7月2日から4日まで人類に総攻撃をかけてきた異星人との戦い。 シオシオのパー。製作費8000万ドルの壮大なる無駄遣い。ローランド・エメリッヒ監督はリアリティのなんたるかがわかっていない。冒頭の日常描写でいきなり冷めてしまった。荒唐無稽な話こそ細部…