未来世紀ブラジル

古くなってる感は否めないが、見所はいろいろある。バトル氏(ジルのアパートメントの隣人)はタトル氏(テロリスト)と誤認逮捕されて、拷問死した。サムも間接的に、この男のせいで自宅を追い出された。いわばジルとサムを渦中に巻き込んだ張本人。演じるのはロバート・デ・ニーロ。ほとんどストーリーに絡まないし、出演時間も短いけど、印象に残る。おいしい役。数多いジョージ・オーウェル『1984』へのオマージュ作品の中でインパクトはピカイチ。シニックな笑いがそこかしこにあり、ラストシーンは秀逸。

1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)