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主に本と映画のライフログ

殺しの時間-乱視読者のミステリ散歩

ひまつぶしにもブックガイドにもぴったり。若島さんのレビューはそそる、読みたくなる。好きな小説を並べてみると、同じ翻訳者であることが多い。ぼくらは作者の意図や文体などを翻訳者のフィルタを介して享受する。それだけに本を読む上で重要な要素のひとつだといえる。お気に入りの翻訳者が何人かいる。若島さんもそのひとりだ(ほかには森田義信、柴田元幸、高儀進、宮脇孝雄青山南など)。みなさん名文家で、エッセイも達者である。
本書は2部構成をとっており、テーマが微妙に異なる。第1部の「殺しの時間」は未訳(連載当時)かつ純文学とミステリの中間領域という縛り。第2部の「失われた小説を求めて」は未訳(連載当時)という縛りのみで自由にセレクトしたもの。ぼくの挟んだ付箋は10枚。既に翻訳されたものがいくつかる。もちろん、それらは読む予定だ。

アメリカ文学のレッスン (講談社現代新書)

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