グラックの卵
アンソロジー“未来の文学”第1弾『ベータ2のバラッド』に続く第2弾。「見よ、かの巨鳥を!」「ギャラハー・プラス」「スーパーマンはつらい」「モーニエル・マサウェイの発見」「ガムドロップ・キング」「ただいま追跡中」「マスタースンと社員たち」「バーボン湖」「グラックの卵」全9篇。アンソロジーに入りにくい長さのもの、中篇を中心にセレクトしたとか。浅倉久志氏の好みがよくわかる……。
「ギャラハー・プラス」「モーニエル・マサウェイの発見」は古きよきSFの芳香。「見よ、かの巨鳥を「バーボン湖」はたとえば『アメリカ民話集(ほら話篇)』(もちろんこんな本はありません!)に収録されてもおかしくないバカっぷり。「ガムドロップ・キング」は寓話的でファンタジックなジュブナイル。「グラックの卵」はお色気ありのスラプスティク・コメディ。そんな中で異彩を放つ、スラデック「マスタースンと社員たち」。全世界の会社員必読。組織というものは大きくなるにつれシュールで無意味なシステムと化していく。
※スーパーマンで連想した蛇足
「スーパーマンはつらい」を読んでラリー・ニーヴン「スーパーマンの子孫存続に関する考察」(『無常の月』所収)を思い出した。スーパーマンの性生活を真面目に考察した好短篇。
- 作者: サミュエル・R.ディレイニー,若島正,Samuel R. Delany
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2006/05
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (55件) を見る
- 作者: 浅倉久志
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (56件) を見る
- 作者: ラリイ・ニーヴン,小隅黎
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1979/01
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 54回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
TOKYO GAME SHOW 2006
TOKYO GAME SHOW
“「NINTENDO DS」で読書” というブース。トキメキを隠し切れない。新しい電子書籍のプラットフォーム?普及したらハンパない。ケータイも負けてらんない。
PSPではGPS機能を使った「みんなのゴルフ場」がイカス。ポテンシャルは高し。乗っけるコンテンツが育つかどうかが勝負だ。
ちょっと面白いところでは、“コンシューマゲーム機の歴史”的な展示があった。やればやるほど……。
ディスクシステム、MSX、ぴゅーたとご対面だった(その筋にはたまらないはず!)。
「PS3」などの高性能新ハードを見ると刺激を受けるものの、ここまでの機能はいらない。ポータブルがいい。となると、PSPを買っちゃう予感(猫も杓子もDSだから逆を突く)。
こんな方々もいた。はじめまして。
気になるゲーム。武道館公演(10/18、10/19)が楽しみ。