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ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女

言わずと知れたC.S.ルイスの名作ファンタジー(『指輪物語』『ゲド戦記』と合わせ、“世界三大ファンタジー”と呼ぶ人もいる)をディズニーが映像化。第二次世界大戦下のイギリス。ベンシー家の4人兄弟(ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシー)は、ロンドンの空襲を避けるため田舎へ預けられる。疎開先のカーク教授邸で見つけた衣装箪笥は魔法の国“ナルニア”へと続いていた……。

聞くほど悪くないじゃない。子ども向けをなじる方もいるが、そもそも原作の意図もそうなんだから。宗教的な素養がないと理解しづらい部分はあるかもしれない。たとえばなぜアスランは魔女に自らの身を投じたのか。アダムの子の罪を贖うため、身代わりとして処刑され、光の中で復活する。とてもわかりやすい。キリストだよね。優れた映画はいくつかの視点で評価されなければならない。本作はとりあえず子どもと大人が観た場合それぞれの価値とを併せ持っていると思う。大人が子どもの見方で見て「子ども騙しだ」って批判するのは馬鹿げている。ベンシー家の子どもたちが凡庸すぎるという評価も的外れ(キャラクタ先行型の『ハリー・ポッター』シリーズと一緒にしちゃダメ)。本作はあくまで普通の子どもたちが異世界を経験する話だから!もちろん、長すぎるとか演技がどうとかいう不満はあるけど、シリーズものなんだから1作目だけではなんとも言えない。次作に期待してる。白い魔女役のティルダ・スウィントンは『コンスタンティン』で天使ガブリエルを演じてた人なんだ。やっぱ顔立ちが人間っぽくないな。あとアスランの声がリーアム・ニーソンだと知ってびっくり。