翻訳家の仕事
鼓直/富士川義之/木村榮一/小田島雄志/若島正/沼野充義/池内紀/亀山郁夫/藤井省三/A.G.ジェレヴィーニ/柴田元幸/三浦佑之/鴻巣友季子/中条省平/宮下志朗/青山南/須永朝彦/岸本佐知子/中務哲郎/和田忠彦/高見浩/野谷文昭/西成彦/越川芳明/米川良夫/西永良成/松永美穂/丘沢静也/リービ英雄/多和田葉子/管啓次郎/伊藤比呂美/野崎歓/旦敬介/金原瑞人/A.バーンバウム/鈴木道彦
岩波書店PR誌『図書』連載「だから翻訳は面白い」を1冊に編んだもの。誰を取っても本読みならば必ずどこかでお世話になった一線級のツワモノ揃いなのがすごい。特に鼓直、若島正、池内紀、柴田元幸、岸本佐知子、高見浩、青山南、米川良夫(敬称略)には頭が上がらない。この人たちのおかげでどれだけ読書の快楽に身を委ねられたことか。読者は楽しむだけでいいけど、翻訳家たちはそうはいかない。たいへんな苦難を経て、言葉の国境を越える。苦労話くらい聞いてあげなきゃバチが当たりますよ、自分も含めた読者たち!文章力がなくて翻訳家が務まるわけもなく(本書では謙遜なさってます)、みなさん文章が達者だ。そういえば鴻巣友季子の『明治大正 翻訳ワンダーランド』も名著だった。