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主に本と映画のライフログ

鉄拳

事故で拳を痛めたボクサーが義手で復活。復帰のきっかけを作った和紙職人(原田芳雄)が悪の軍団の手に落ちる。報復のため、義のため、バンテージを巻いたトレーナー(菅原文太)は荒野へ向かう。

シベリア超特急』並みの怪作。阪本順治監督は道を踏み外した?『どついたるねん』では再起を図るボクサーの生き様を描いた。本作では同じシチュエーションをトレーナー側から見せる。かと思いきや、前作で見せた魂とユーモアはすっかり影を潜め、執拗なまでに弱者への暴力を強調する。粛清団団長役のシーザー武志は学生服で怪演(「なんでんかんでん川原ひろし社長に激似)。『どついたるねん』の主人公(安達英志=赤井英和)への言及が唯一のくすぐり。ひどい映画だ。

シベリア超特急 コンプリート DVD-BOX

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WASABI

リュック・ベッソン監督とジャン・レノの『レオン』コンビが7年ぶりに復活。キッチュでテクノな大都市、東京で大暴れの巻 with 広末涼子

悪くない。広末のフランス語がものすごい流暢に聞こえた。ジャン・レノは暴れ者の刑事役が多いなあとか。街中で銃をぶっぱなしたり、いきなり係員を殴ったり、取ってつけたような人物設定(情報部員の大安売り)だったり、ほとんどの日本人がフランス語をしゃべれたり。リュック・ベッソンというおっさんはいいかげんなやつだから、あやふやなところがたくさんある。似非ジャパネスクを楽しめる人はいけるはず。真面目な人にはきついかもしれない(井筒監督ならキレると思われる)。