ダーウィンの悪夢
今から半世紀ほど前、タンザニアに持ち込まれた肉食魚“ナイルパーチ”により“ダーウィンの箱庭”と称されたビクトリア湖の生態系は完膚なきまでに破壊され、悪夢のようなグローバリゼーションに堕ちていった。2006年アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネート作品。フーベルト・ザウパー監督。
ダーウィンの悪夢と出会い
シネマライズにて。ドキュメンタリーに限らず、映画は作家=監督の意思あってのもの。事実プラスα(伝えたいこと)がなくてはならない。観客は鵜呑みにせず消費せず、自分の頭を使って考え選び取らなければならない。生のままの真実もあれば、監督のフィルタを透過したものもある。本作は欧州批判に偏向しているかもしれないが、貧困、売春婦、ストリート・チルドレン、エイズなどのフラグメントはまったくの嘘ではなかろう(武器輸送の話はよくわかりません)。答えは出なくてもいい。自分で考えること。
余談。食品研究所(?)の夜警が銃でも警棒でもなく、弓矢(毒を塗ってある!)で警備していることが異様に印象に残った。
- 作者: ティスゴールドシュミット,Tijs Goldschmidt,丸武志
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グローバリゼーションとは何か―液状化する世界を読み解く (平凡社新書)
- 作者: 伊豫谷登士翁
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ミスター・ヴァーティゴ
1927年、セントルイスの孤児ウォルト(9歳)は、イェフーディ師匠と出会った。師匠は不思議な力を持っている。13歳までに空を飛べるように仕込んでやるという。連れて行かれた先には太ったジプシー女のマザー・スー、せむしの黒人少年イソップがいた。ウォルトは、厳しい修行の階段(三十三段階)を登り始めた。
ウォルト・ザ・ワンダーボーイが語る紆余曲折の物語。オースター読者はものすごい用心しながら読んだはず。いつものオースターならイヤーなトラップ(いきなり路石がひっくり返ったような)が仕掛けてあるから。本作はファンタジーから始まりノン・フィクション風の出世物語を経て……ムニャムニャ。何気に正統派のビルドゥンクス・ロマン。
- 作者: ポール・オースター,Paul Auster,柴田元幸
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- 作者: ポール・オースター,柴田元幸
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